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今熊野の家

築50年以上の木造2階建て住宅を改装させていただきました。160㎡ほどの床面積の大部分の壁を漆喰塗り、約90㎡の床を無垢フローリングに張り替えました。工事は若干残っているのですが、先日引っ越しを終えお住まいになっておられます。
引っ越しに先立ちフローリングのワックス掛けをお施主様とそのお友達と私で行いました。今回使用したのは蜜蝋ワックス。その名の通りミツバチが巣を固める際に分泌する成分と亜麻仁油などの植物油を原料としたワックスです。効果としては、「表面保護」「撥水性付加」「艶出し」です。フローリングは杉の無垢板です。杉は柔らかくて表面の温度が暖かくて座る文化のある日本には向いている素材だと思います。その分どうしてもよごれ、キズが着きやすいし、水分を吸収しやすい素材です。そこでメンテナンスが必要になってくるのです。無垢材はメンテナンスしないといけないから大変という意見もよく聞くのですが、逆に言うとメンテナンス出来る素材なのです。しかも、素人が簡単にできるというのがミソです。合板フローリングはあらかじめメーカー仕様のコーティング塗装がされており、表面の化粧材がわずか0.3mmくらいなので、蜜蝋ワックスやその他の自然塗料のように浸透させるものは不可能です。そこで、表面をコーティングする樹脂系のワックスを塗布することになるのですが、きれいに塗ることは結構難しいのです。もっとも10年くらいはメンテナンスしなくてもきれいな状態がつづくというのが、合板フローリングの良いところです。ただしそれ以降は劣化する一方で、メンテナンスはできないでしょう。寿命は10~20年くらいと言われています。これに対してメンテナンスが出来る無垢フローリングの寿命は40~50年以上です。そのメンテナンスも健康に害がない素材で、驚くほど簡単で、誰がやってもあまり差がないということを最初に知っていてほしいと思うのです。だから、無垢材や漆喰などを使うときにはできるだけお施主様と一緒に仕上げをするようにしています。そして愛着をもってほしいと思います。それが住まうという文化だと思うのです。  
ワックス掛けは5人で丸一日掛かりましたが、楽しくやっていただけたと思います。みなさま、お疲れさまでした。

  • 2014年03月13日(木)10時54分

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