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草間彌生展

昨日は、大阪国立国際美術館で開催中の、草間彌生さんの展覧会に行ってきた。草間さんは若い頃から迫ってくる「死」に恐れ、そして憧れを感じていたという。彼女は毎日、自身の芸術活動を通じて、その恐怖と自殺願望を克服し続けているらしい。彼女の作品の特徴は一貫して水玉で埋め尽くされている。今回の展覧会でもその反復の手法によりすべての作品が表現されている。作品を見ていく中で今まで自分が潜在的に感じていたひとつの感覚を強く意識した。それは単純にたくさんあるものへの恐怖や不快感がある段階で快感や憧れに変わるということ。あるいはその逆の変化。そしてそのある段階は人によって違う。あのたくさんの水玉が、ある作品ではまるで、少女の部屋のなかのような希望に満ちているのに、ある作品では死の絶望のように見える。また、別の作品では聴衆の無数の目を表現したドットが恐ろしいのだが、見慣れてくると爽快に感じる。たくさんの反復されたものは常にそういう性格を持っているのかも知れない。この感覚は僕だけではないだろうし、デザインにも利用しやすいと思う。反復や連続性が爽快なデザインのもとになっていることは多いし、逆にランダム性が気持ちいいときもある。いずれも数を上手に操作している。少し意識してそれをやってみようと思う。
それにしてもこれをやり続ける草間さんの脅威がすさまじくもすばらしい。

  • 2012年03月19日(月)21時49分

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